さよなら、嘘つき君。
朝比奈君と、あの怖いグループの女の子たちと離れたくて、高校も地元から遠いところを選んだ。両親には、近くのところにしないのか聞かれたが、ここに行きたいと話したら「こころが行きたいなら」と納得してくれた。
あれ以来、私は男の子が苦手だ。男の子の笑顔も少し苦手。だって、またそれもウソかもしれないから。だから、私は成瀬君の笑顔も嘘だって思ったのかもしれないーー。
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きっと今の状況も中学時代と同じだろう。
『桜庭さんさ、成瀬君と朝仲良くしてたって本当?』
――ほら、やっぱり”成瀬君”。