さよなら、嘘つき君。
『こころ、嘘つかないで』
「え?」
『1年一緒にいるんだから、こころが嘘ついてることくらいわかるよ!それに、こころ嘘つくの嫌いなのに、私に心配させないようにしてるでしょ!こっち来て!』
「うわっ」
ゆきちゃんに嘘がさっそくばれたのか、少し怒った口調で私を教室から出し、階段の踊り場に連れてこられた。
『リカちゃんたちに何か言われたんでしょ』
「う、うん」
『成瀬と話すなとか、どうせ成瀬がらみでしょ?』