さよなら、嘘つき君。



「な、なんでわかるの」

『こころはバカなの?そんなの誰だってわかるよ!こころ、成瀬と席近いし、最近よく話してたりしたから。でも、それくらいで呼び出すなんて、リカちゃんもリカちゃんだよね。でも、成瀬に助けられた、、、そうでしょ?』

「え?ゆきちゃん、エスパーなの?」


ゆきちゃんは淡々と話すが、本当にエスパーのようだ。まるで今までの一部始終を近くで見ていたかのようだ。


『違うよ。こころが、リカちゃんに連れていかれたあと、成瀬がそれ見てたらしくて、真顔で私にこころどこ行ったのって聞いてきたの。答えたら、すぐ走って飛んで行った』

「そうだったんだ……」


――だから成瀬君、私のこと……


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