さよなら、嘘つき君。



更衣室で体操着に着替えながら、ゆきちゃんは話しかけてくる。

ゆきちゃんの言葉に、体操着の上を着ていた私は途中で手が止まる。そのあと、顔を出そうとするも、少し焦って顔を出すところが見つからない。


『こころ、ここだよここ。何焦ってるの。もしかしてこころもその気があったりして~』

「ち、ちがうよ!それに、成瀬君と関わると、また呼び出されるかもしれないし……」

『その時は私が守ってあげるから大丈夫!てか、こころは照れ隠しなのか、最近成瀬にそっけなくない?』

「普通だよ、普通」

『そうかな~』


ゆきちゃんの言う通りだ。やっぱり周りから見てもそっけなく見えるのかな?



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