さよなら、嘘つき君。
『え?聞こえないんだけど。それに俺は目を見て言ってよ、ほら』
ぐっと顔が近づいた。また顔を隠そうとしたら、成瀬君に布団をはがされた。
「成瀬君、ありがとう」
『よくできました』
くしゃっと私の頭をなでる成瀬君。
ボールが顔面に当たったのはなんとなく覚えてる。顔面だったんだ。頭に激痛が走ったから、てっきり頭に当たったんだと思ってた。
それで倒れた私は、何故か成瀬君に保健室まで運んでもらったってわけ。