嫌いは好きの言い様
【翔馬side】

◇◇◇◇◇

「懍!俺…お前の事!」

「ごめんあたし…翔馬の事嫌いだから!」

バタバタバタ

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俺は目を覚ました。

「おはよ〜翔馬!」

「ああ…おはよ」

また、あの夢か…。

「すっごいうなされてたよ〜?大丈夫?」

「あ…ああ…。」

俺もいつまでもしつこいな…。まだ引きずってんかよ…。

「も〜すんごい心配したんだから!」

「ごめんな、優華…。」

「何かあるならちゃんとあたしに話してね?あたし翔馬の事すんごい心配してるんだから〜」

そう言って、優華は俺を抱きしめた。

「ああ…。ありがとう」

「だーいすき翔馬!」

「…俺も…好きだよ…。」

嫌いは好きの言い様って言葉がある。

でもそんなのは嘘だ。

そんなのは所詮、都合の良い解釈だ。

実際俺は…懍に振られたんだ。

それなのに俺は、好きと言いながら

優華に嘘をついてる…。




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