私を溺愛してください!
行こうとする俺の手を掴んだ葉瑠は、少しだけ体を起こし、潤んだ瞳で囁いた。

「…寂しいから…傍にいて」

酔っているから尚更か?

葉瑠はとても色っぽく、自然と葉瑠を押し倒していた。

「…今夜から、君を溺愛するから」

そう言えば、葉瑠は、柔らかな笑みを浮かべた。

思惑通りになったといえば、そうなのだが、その時俺は、どうしようもなく葉瑠が愛しく思えてならなかった。

どんなに酔っていても、決して俺を忘れないように、何度も何度も、俺の名を呼ばせた。
< 12 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop