私を溺愛してください!
…今日も、雑務に追われ、残業が決定した。
会社の規模のわりに、雑務の多い総務部に人手が少ない。
とくに私は長年総務部に勤めてるせいで、任せられる仕事も多い。
パソコンとにらめっこすること数時間、やっと今日の分の仕事が終わり、携帯を見ると、9時を回っていた。
はぁっと溜め息をつくと、パソコンの電源を落とし、デスクの上を片付ける、と。
手帳を落としてしまった。
中のものもばら蒔けて、急いでそれを寄せ集める。
…。
最後に手に取ったのは、宗吾から貰った名刺だった。
…こんなものをいつまでも大事に持ってるから忘れられないのよ。
…捨てよう。
私はそう思ってそれをゴミ箱に…?!
誰かが私の手を掴んだ。
驚いて、見上げると、更に驚く。
「…大事な名刺だろ?捨てずに活用するべきだ」
「…高嶺専務」
こんな沢山の社員の中から、私を見つけ出してしまった。
「…どうして連絡をくれなかった?」
「…」
「…同じ会社で働いてるなら、あのときにいってくれれば良かっただろ、葉瑠」
「…名刺を貰うまで、宗吾さんが同じ会社で働いてるなんて知らなかったし、第一、あの日の晩のことは、忘れるつもりだったから」
私の言葉を聞き、掴んでる腕に力が入った宗吾は、そのまま私を抱き寄せた。
「…言った筈だ、俺はあの日から葉瑠を溺愛すると」
会社の規模のわりに、雑務の多い総務部に人手が少ない。
とくに私は長年総務部に勤めてるせいで、任せられる仕事も多い。
パソコンとにらめっこすること数時間、やっと今日の分の仕事が終わり、携帯を見ると、9時を回っていた。
はぁっと溜め息をつくと、パソコンの電源を落とし、デスクの上を片付ける、と。
手帳を落としてしまった。
中のものもばら蒔けて、急いでそれを寄せ集める。
…。
最後に手に取ったのは、宗吾から貰った名刺だった。
…こんなものをいつまでも大事に持ってるから忘れられないのよ。
…捨てよう。
私はそう思ってそれをゴミ箱に…?!
誰かが私の手を掴んだ。
驚いて、見上げると、更に驚く。
「…大事な名刺だろ?捨てずに活用するべきだ」
「…高嶺専務」
こんな沢山の社員の中から、私を見つけ出してしまった。
「…どうして連絡をくれなかった?」
「…」
「…同じ会社で働いてるなら、あのときにいってくれれば良かっただろ、葉瑠」
「…名刺を貰うまで、宗吾さんが同じ会社で働いてるなんて知らなかったし、第一、あの日の晩のことは、忘れるつもりだったから」
私の言葉を聞き、掴んでる腕に力が入った宗吾は、そのまま私を抱き寄せた。
「…言った筈だ、俺はあの日から葉瑠を溺愛すると」