私を溺愛してください!
「…凛花さんはどうなるの?凛花さんは、貴方の婚約者でしょう?」

…こ、婚約者?!

あー。ちょっと待って。ついていけない。

私はどう見ても、場違いだ。

私はガタッと立ち上がる。

すると、皆が私を見た。

「…葉瑠?」
「…宗吾さん、私、気分が優れないので失礼します」

そう言い捨てると、その場を足早に去る。

「…葉瑠!すみません、一人にするのは心配ですので、私も失礼します」

宗吾が私を追いかけようとする。

「…宗吾待て」

黙っていた社長が言葉を発した。

「…何ですか?社長」
「…本気なんだな?」

その言葉に直ぐに頷けなかった宗吾。

「…この話は保留だ」

その言葉に、宗吾は何も返すことなく、その場を後にした。
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