私を溺愛してください!
宗吾は仕事だと言ったじゃないか。

凛花は確かに社長令嬢だが、その会社の社員でもある。

仕事をすることはおかしなことじゃない。

「…考えすぎよ」

自分にそう言い聞かせ、料理に集中した。

…料理が出来上がり、まだ帰らない宗吾を待つため、エプロンを外すと、リビングのソファーに腰掛けた。

…携帯を手に取るなり、宗吾の番号を表示する。

まだ仕事中であろう宗吾に、電話などすれば、邪魔になる。

私はため息をつくと、携帯をテーブルの上に置いた。

…待てど暮らせど、宗吾は帰らない。

色々気になりつつも、疲れていた私は、ソファーの上で居眠りしていた。

それから、どれくらいたったのか、インターホンの音で、目を覚ました。

私は重い瞼を何とか開けて、玄関のドアを開ける。

「…おかえりなさい、宗吾さん」
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