私を溺愛してください！

我慢していたものが、一気に涙となって溢れだす。

まるで小さな子供のように、泣きじゃくってしまった。

宗吾はもう何も言わず、そんな私をきつくきつく抱き締める。

そんな宗吾に、私も無我夢中で抱きついた。

…それからどれくらいの時間が過ぎたのか？

やっと泣き止んだ頃には目は、真っ赤に腫れ、宗吾のスーツは涙で沢山濡れていた。

それでも宗吾は私を離さず、抱き締めている。

私も宗吾に抱きついたまま離れない。

もうこんな歳なのに、大人げなく泣きじゃくって、呆れられたに違いない。

私はもう、この顔をあげられない。