私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
「心強いね、二人とも。忙しくなるかもしれないけど……」
大丈夫、きっと――。
石堂さんがいないと店が開けられないなんて、そんなの情けなさ過ぎるもの――。
そして忙しなく始まった営業時間。
「すみませーん、注文したいんですけど」
「あ、はい! 今お伺いします!」
大丈夫。といったものの、実際蓋を開けてみれば息つく間もなく忙しかった。近くの神社で初詣の帰りの人、すでに仕事が始まっている会社員、地方から旅行に来た感じの人、普段の客層とは違う来客で店は満員状態だった。三が日ということもあって、まだ休み期間中の店も多く、ひと息つきたい人がスフラに集中した。
「石堂め~! 帰ってきたらぶん殴ってやるんだから!」
怜奈が忙しなく伝票を確認しながらぶつぶつと文句を言っている。しかし、怜奈は仕事に慣れていて手際もいいため、スムーズで一緒に仕事をしやすい。
「できた! 怜奈、カプチーノとエスプレッソ、持っていける?」
「はーい、任せて」
初めはなかなかコーヒーの淹れ方を教えてくれなかった石堂さんだったが、徐々に抽出のコツなどテクニックを教えてもらえるようになった。クリスマス前まではまだまだ石堂さんに納得してもらえるものではなくて、悔しくて何度も涙を我慢した。
「花岡さん、上手になったね」
「え?」
「コーヒーの淹れ方」
すると、後ろで見ていたのか雅人さんがうんうんと満足げに頷きながにこにこして立っていた。
大丈夫、きっと――。
石堂さんがいないと店が開けられないなんて、そんなの情けなさ過ぎるもの――。
そして忙しなく始まった営業時間。
「すみませーん、注文したいんですけど」
「あ、はい! 今お伺いします!」
大丈夫。といったものの、実際蓋を開けてみれば息つく間もなく忙しかった。近くの神社で初詣の帰りの人、すでに仕事が始まっている会社員、地方から旅行に来た感じの人、普段の客層とは違う来客で店は満員状態だった。三が日ということもあって、まだ休み期間中の店も多く、ひと息つきたい人がスフラに集中した。
「石堂め~! 帰ってきたらぶん殴ってやるんだから!」
怜奈が忙しなく伝票を確認しながらぶつぶつと文句を言っている。しかし、怜奈は仕事に慣れていて手際もいいため、スムーズで一緒に仕事をしやすい。
「できた! 怜奈、カプチーノとエスプレッソ、持っていける?」
「はーい、任せて」
初めはなかなかコーヒーの淹れ方を教えてくれなかった石堂さんだったが、徐々に抽出のコツなどテクニックを教えてもらえるようになった。クリスマス前まではまだまだ石堂さんに納得してもらえるものではなくて、悔しくて何度も涙を我慢した。
「花岡さん、上手になったね」
「え?」
「コーヒーの淹れ方」
すると、後ろで見ていたのか雅人さんがうんうんと満足げに頷きながにこにこして立っていた。