私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
「いえ、石堂さんにはまだ修行が足りないって言われて……」
「あいつはいつも満足を知らない。貪欲の塊というか、よく言えば志が高いのかな? 完璧と思うと、そこで成長が止まってしまうからって口癖のように言ってたよ」
石堂さんが目指しているものが、自分と同じだったらいい。そのためには、少しでも石堂さんに近づきたい。
「クリスマスの時は、花岡さんに助けられたよ。あのチラシ、作ってくれたの花岡さんなんだろう? 真中さんが駅で配ってくれて、それを見て来てくれたお客さんがたくさんいたんだ。あの、ボードもね。それで慧の気も変わったんじゃないかな、本気で君の事、一人前のバリスタにするって言ってたし」
「ほんとですか!?」
石堂さんが? そんなふうに言ってくれてたなんて――。
思わず声が大きくなってしまい、雅人さんは驚いて目を丸くする。
嬉しい、嬉しい、嬉しい――!
不器用で下手くそな私を見放さずにいてくれた。それがわかっただけで嬉しさがこみ上げてくる。
「花岡さん、センスあると思うよ。慧はあんなだから厳しいかもしれないけど、頑張って」
「はい!」
雅人さんの話しを聞いて俄然やる気が出てきた。店が忙しくて休む間もなくても頑張ってやりきろうという気力がみなぎってくる。
石堂さんがいなくても、ちゃんと店を守らなきゃ――。
「あいつはいつも満足を知らない。貪欲の塊というか、よく言えば志が高いのかな? 完璧と思うと、そこで成長が止まってしまうからって口癖のように言ってたよ」
石堂さんが目指しているものが、自分と同じだったらいい。そのためには、少しでも石堂さんに近づきたい。
「クリスマスの時は、花岡さんに助けられたよ。あのチラシ、作ってくれたの花岡さんなんだろう? 真中さんが駅で配ってくれて、それを見て来てくれたお客さんがたくさんいたんだ。あの、ボードもね。それで慧の気も変わったんじゃないかな、本気で君の事、一人前のバリスタにするって言ってたし」
「ほんとですか!?」
石堂さんが? そんなふうに言ってくれてたなんて――。
思わず声が大きくなってしまい、雅人さんは驚いて目を丸くする。
嬉しい、嬉しい、嬉しい――!
不器用で下手くそな私を見放さずにいてくれた。それがわかっただけで嬉しさがこみ上げてくる。
「花岡さん、センスあると思うよ。慧はあんなだから厳しいかもしれないけど、頑張って」
「はい!」
雅人さんの話しを聞いて俄然やる気が出てきた。店が忙しくて休む間もなくても頑張ってやりきろうという気力がみなぎってくる。
石堂さんがいなくても、ちゃんと店を守らなきゃ――。