私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
レジ金の確認をしている雅人さんと、最後に残ったのは私。他の従業員は仕事が終わるとさっさと帰宅してしまった。ゴミを捨て終えてから私服に着替える。そして、挨拶をするために雅人さんのところへ戻ると、雅人さんがふと、私に思わぬことを言った。
「ねぇ、花岡さん、この店の店長になる気、ない?」
「え……?」
「あ、今すぐってわけじゃなくて、将来的にね」
店長……? 私が――?
「……その、花岡さんなら店長候補としてふさわしいんじゃないかなって、僕がそう勝手に思っているだけなんだけどね」
雅人さんが相変わらず優しい口元に笑みを浮かべ、レジに鍵をかけながら言う。私は、その話を呆然と聞いていた。
この店に来てまだ日は浅いけれど、店長候補として見てくれるくらいには自分も成長できているということだと思うと、本来ならば嬉しくて胸も踊るところだろう。
雅人さんの優しい笑顔を向けられる。そんな表情に、私は素直に嬉しいという気持ちが沸かない罪悪感を覚えた。
「ねぇ、花岡さん、この店の店長になる気、ない?」
「え……?」
「あ、今すぐってわけじゃなくて、将来的にね」
店長……? 私が――?
「……その、花岡さんなら店長候補としてふさわしいんじゃないかなって、僕がそう勝手に思っているだけなんだけどね」
雅人さんが相変わらず優しい口元に笑みを浮かべ、レジに鍵をかけながら言う。私は、その話を呆然と聞いていた。
この店に来てまだ日は浅いけれど、店長候補として見てくれるくらいには自分も成長できているということだと思うと、本来ならば嬉しくて胸も踊るところだろう。
雅人さんの優しい笑顔を向けられる。そんな表情に、私は素直に嬉しいという気持ちが沸かない罪悪感を覚えた。