私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
「里美には申し訳ないって、今でも思ってるわ……」

嘘、そんなこと思ってないくせに――!

「携帯の番号も、住所もやっと調べたのよ」

今更? じゃあ、今まで何をしていたの――?

「里美がどうしているのか、気になって今日は来たの」

「やめてっ!」

偽善者ぶって私を見る母の目に耐えられなくなると、私はそう叫んでいた。母からどんな言葉をかけられても、それが心底そう思ってのことだとは思えなかった。私の荒げた口調に、母はただ目を丸くし、驚いて私を見ている。

「私は……自分で自分の人生を送っているの、どうしていまさら……私に会いに来たの」

すると、母はハァとため息をつき、冷めた声で言った。

「相変わらず可愛くない子ね、だからお母さん、智美を連れて行ったのよ、彼女には期待できそうだったから」

「え……」

な、なに……それ――。
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