私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
終章 幸せの果て
グランドパークホテルは都内有数の高級ホテルで、エントランスまでのアプローチには、一際目を引く大きな噴水が設置されていた。あまり来慣れない雰囲気に、私は思わず身構えてしまう。
そのホテルは、結婚式はもちろんのこと、ビジネスの会議や、宴会など多目的で使われ、海外からの利用客も多く、ロビーに入ると英語やフランス語などの外国語が、どこからともなく聞こえてきた。三階まで吹き抜けになっており、太陽の光がふんだんに入り込んで、所々に置かれているガラスの装飾品が煌めいていた。気の乗らないお見合いに来たというのに、私はそのホテルの高貴な雰囲気に、つい感嘆の声が漏れてしまった。
「里美、メイク室で綺麗にしてもらって、三階に“桔梗”という和食のレストランがあるから、そこの個室に来なさいね。私は先に行ってるから」
「……わかった」
気分の晴れないまま私は受付を済ませ、通されたメイク室に向かった。
そのホテルは、結婚式はもちろんのこと、ビジネスの会議や、宴会など多目的で使われ、海外からの利用客も多く、ロビーに入ると英語やフランス語などの外国語が、どこからともなく聞こえてきた。三階まで吹き抜けになっており、太陽の光がふんだんに入り込んで、所々に置かれているガラスの装飾品が煌めいていた。気の乗らないお見合いに来たというのに、私はそのホテルの高貴な雰囲気に、つい感嘆の声が漏れてしまった。
「里美、メイク室で綺麗にしてもらって、三階に“桔梗”という和食のレストランがあるから、そこの個室に来なさいね。私は先に行ってるから」
「……わかった」
気分の晴れないまま私は受付を済ませ、通されたメイク室に向かった。