あの隙間から見上げた空
あたしの緊張が
ほぐれるように
たくさん話をしてくれる
学さん。

「ここって、
ペットカフェだから
みんな動物つれてるんだけど、
まぁ大抵の人は
猫か犬なんだよね。
でも、この前
オウムつれてきた人がいてさ、
すごいよ。店の中で
『ホシミッッツ!!!』
とか叫ぶんだもん。
びっくりしたよ~。笑っちゃったよ俺。」

「俺、接客業してるんだけど
いろんなお客さん来るんだよね。
この前婦警さんが来たんだけど
逮捕しちゃうぞ!って言うのを
噛んじゃって
逮捕ひちゃうぞ!とか言っちゃてるの。
そこ噛むのは恥ずかしいよね~。」


「リンタロウってさ。
男の名前じゃん、
でもこいつメスなんだって。
俺がそれ知った時には
リンタロウ以外では
返事しなくなっちゃってさぁ、
女の子なのに
ごつい名前にしちゃったんだ。」



笑っちゃった。
だってメスで
リンタロウはなしでしょ。

あたしがそう言うと
学さんは
だよね~。
って言ってあたし以上に
笑った。
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