雪だるまにマフラーはいらない
昨日の強風の正体は雪おこしの風だったらしく外には雪が積もっていた。



短い冬休みが終わり、今日から三学期が始まるということで憂鬱な気分なのに雪によってさらに柴田黎のテンションは下がっていた。




「新学期初日に雪とか学校行くの大変だし、休みたいなー」
 

 正月の残りのモチを朝食に黎がぼやいた。



「なに、バカなこと言ってるの。今日から三年生ゼロ学期なんでしょ。ほら、早く食べて学校に行く」
 


 母にそう言われ、黎はしぶしぶ学校に向かった。
 



 三年生ゼロ学期、か。


一応にも進学校に通っている俺は担任教師などからそんなことを言われていた。


三年生ゼロ学期だから勉強しろ、なんて言われても自分が何をしたいのかはっきりと決まっていないからする気が起こらないんだよな。
 
< 2 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop