【短】コンソメスープが重たくて
挫折と成功
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その後、普通に就職をしてOLになって働き始めるが、最初の失恋がきっかけで人との関わり方に苦戦することになる。
距離を置けば付き合いが悪いと突き放され、近すぎる関係は恐怖でしかない。
必然的に瑠美は、職場で浮いた存在になっていた。
大学時代には考えられないほど、要領が悪くミスばかり。
仕事を楽しむことが出来ない日々が続く。
だからと言って改善出来るほどの器用さは持ち合わせていない。
上司に嫌味を言われるのは日課になっていて、初めての部下はいつの間にか瑠美を抜いて上司になっていた。
退職してほしいという空気が漂うそこに顔を出すだけで精一杯。
必要とされていないことは苦しくて悲しい。それでも瑠美は立ち続けるしかなかった。