sugar、sugar、lip
奏大が受け止めてくれたおかげで、わたしは貧血用の点滴を打たれただけ。
なのに……、
「米倉くん、しばらく入院することになったわ」
わたしのせいで……、
「治療終わったから会えるみたいだけど……」
奏大が入院しなきゃいけなくなったのに……、
どんな顔して会えばいいの?
「……いえ」
こう答えたわたしは、担任に一礼して病院を後にする。
自分の体が空っぽになったみたいにフワフワしてて、
頭の中は、
階段の下で抱き締められた奏大の感触と、
鮮やかな程の赤い血で一杯だった。
帰り道を歩いてるわたしを、
すれ違って行く人みんなが振り返っていく。
そりゃそうか……。
わたし今、
泣きながら歩いてるんだもんね……。
泣いたって奏大が良くなるわけじゃない。
それでも涙は止まらない……。
不安な気持ちで押しつぶされそう……。
ごめんなさいも、
言わずに逃げ出したわたしに……、
奏大を好きでいる資格なんて無いよ……。
なのに……、
「米倉くん、しばらく入院することになったわ」
わたしのせいで……、
「治療終わったから会えるみたいだけど……」
奏大が入院しなきゃいけなくなったのに……、
どんな顔して会えばいいの?
「……いえ」
こう答えたわたしは、担任に一礼して病院を後にする。
自分の体が空っぽになったみたいにフワフワしてて、
頭の中は、
階段の下で抱き締められた奏大の感触と、
鮮やかな程の赤い血で一杯だった。
帰り道を歩いてるわたしを、
すれ違って行く人みんなが振り返っていく。
そりゃそうか……。
わたし今、
泣きながら歩いてるんだもんね……。
泣いたって奏大が良くなるわけじゃない。
それでも涙は止まらない……。
不安な気持ちで押しつぶされそう……。
ごめんなさいも、
言わずに逃げ出したわたしに……、
奏大を好きでいる資格なんて無いよ……。