sugar、sugar、lip
「そんなこと望まない。好きなんてわたしが一杯言ったげる」



だから……、



「一日に一度だけ、わたしの名前を呼んで好きって言って欲しい」



これ以上はいらない……。



「ヤだ」


「なんでっ!? 即答とかヒドいし……」


むくれるわたしに、奏大が軽く口付けを落とす。


「……っ」

「俺のこと好きなら、俺に全部差し出せるだろ?」



見たことないくらい近いキョリで囁く奏大の顔は、余裕に満ちた微笑み……。



「喋れない分……体全部で愛してやるから、受け取れるよな?」



奏大の綺麗な顔は妖しく……、


その大きく少し厚い唇が、


わたしに触れていく……。



額に、頬に、首筋に……、



そして、



「静葉」


「えっ?」


「好きだよ」





この上無い囁きと、


言葉よりも、甘い甘い……、



口付けをくれる。







神様……。




居るなんて思ってないけど、




一言、言わせてよ。




ずっと前、ぶっ飛ばしたいって言ったのは取り消します。






奏大に逢わせてくれて、



感謝してますっ。





ついでに、

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