sugar、sugar、lip
「穏やかな奴だったから……。なんか一緒に居て落ち着く老夫婦みたいな感じ」


「あははっ。それは静葉じゃ無理だね、絶対」


絢音っ!!

アンタくらいは否定してよ……。



「アイツの場合……ワガママ娘に振り回される父親って感じ」


奏大の言葉に絢音は、

「わかるわかる」


って共感しまくってる……。



「なに? 父娘プレイ?」

「違うわよっ! 誰がっ!」

「しっ! ウルサい」


途中で思いっ切り快登くんに口を塞がれてしまった……。



わたしの口を容赦なく押さえてるこの手に噛みついてやりたい……。



「でも、ついつい目が離せないのよねぇ……馬鹿な子ほど可愛いって言うし」


「なんか、母親状態だな」


「お互い様。……でも、米倉くんが父親でわたしが母親だったら……」

「夫婦?」



完全に意気投合してる二人……。


ちょっと待って……。


「……ダメ」

「えっ? うわっ!」


口に貼り付いてた快登くんの手をどける。



「こんな会話聞いてたら怒るよ? 奏大はわたしの~とか言って……」




「奏大はわたしのなんだからっ!」

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