悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
床に両膝をつけ、頭も床すれすれに下げて、引き出しの奥を覗き込む。
すると先板の中央に、点のような小さな穴が開いていることに気づいた。
もしかして……。
閃くものがあって、私は自分の髪を留めていたヘアピンを外し、それを伸ばしたり折り曲げたりしてLの字に加工する。
そのヘアピンの先を板の穴に差し込んで手前に引っ張ってみると……カタンと音を立てて簡単に先板が外れた。
予想通り二重板になっていて、引き出しの奥には少しのスペースが隠されていた。
暗くて見えにくい引き出しの奥に手を差し入れると、指先には柔らかな感触が。
それを引っ張り出してみれば、手のひら大の布袋で、迷うことなく紐を解いて袋の口を開けたら、中から鍵がひとつ出てきた。
真鍮の鍵はところどころが黒ずみ、長いこと使われていなかったように思われる。
鍵の頭は鷲が彫り込まれた立派なもので、軸の部分は六角形。そこには複製が難しそうな複雑な突起がつけられていた。
これに似た鍵をどこかで見た覚えがあるわ……。
記憶を探ればそれは、四ヶ月ほど前の晩夏のことだ。
レオン様が秘密の場所に連れていってくれたとき、これに似た鍵で地下室の六角形の小部屋に繋がるドアを開けていた。
すると先板の中央に、点のような小さな穴が開いていることに気づいた。
もしかして……。
閃くものがあって、私は自分の髪を留めていたヘアピンを外し、それを伸ばしたり折り曲げたりしてLの字に加工する。
そのヘアピンの先を板の穴に差し込んで手前に引っ張ってみると……カタンと音を立てて簡単に先板が外れた。
予想通り二重板になっていて、引き出しの奥には少しのスペースが隠されていた。
暗くて見えにくい引き出しの奥に手を差し入れると、指先には柔らかな感触が。
それを引っ張り出してみれば、手のひら大の布袋で、迷うことなく紐を解いて袋の口を開けたら、中から鍵がひとつ出てきた。
真鍮の鍵はところどころが黒ずみ、長いこと使われていなかったように思われる。
鍵の頭は鷲が彫り込まれた立派なもので、軸の部分は六角形。そこには複製が難しそうな複雑な突起がつけられていた。
これに似た鍵をどこかで見た覚えがあるわ……。
記憶を探ればそれは、四ヶ月ほど前の晩夏のことだ。
レオン様が秘密の場所に連れていってくれたとき、これに似た鍵で地下室の六角形の小部屋に繋がるドアを開けていた。