Blizzard Love
会社のビルを出る前に外の寒そうな気配にコートの前を寄せた。

「いやん、寒そう。」

寒いに決まってる。

吹雪いて来てるみたいだし・・。

マフラーをカバンの中から取り出しながら

俺はビルのドアを開いた。

「さっむ!」

と小萩が言う。

「気をつけて帰れよ。じゃあな。」

そう言い置いて、会社横のパーキングに急いだ。

6ヶ月定期・・

あれをなくすのはちょっと、、、冗談じゃない。

「待ってくださいよ、主任。」

なおもしつこく追って来る小萩に

俺は仕方なく足を止めて振り返った。

そして、いつものとおり

叱りつけるように言った。

「俺はお前相手じゃヤる気にはならないって何回言わせる気だ?いいから帰れ。」

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