覇王と女官の恋~囚われの花嫁~
「杏、よくやった。今日から3万は
 支給されるぞ」

「本当ですか。これで家族も安泰
 です」

杏はその為に女官になった。
気して、出世をしたくて入った訳
ではない。

「家族の為に女官になったのか。
 偉いな」

「いえ。そんな事ございません」

「杏よ、少し相談がある。1ヶ月後に
 皇帝の誕生を祝う催しがある。
 私は皇帝の服の担当責任者なのだが
 そなたに服を作ってほしい」

「私がですか。私はまだーー」

「そなたには期待をしていると言った
 ではないか。杏なら出来る」

杏は迷ったがその話を受け入れる
事にした。8位女官にしてもらった
恩は返さないといけない。普通
8位女官になるには短くて1年以上
はかかる。

「良い返事を聞けて良かった。
 もう帰ってよいぞ」

「失礼します」

返事をした後、杏は自分の部屋に帰った。
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