覇王と女官の恋~囚われの花嫁~
「皇帝、あの方のことが好きになった
 のですね」

遣いの博文がは言う、図星だった。

「皇后には言うな。あの人は
 無理やりにでも暴こうとする」

「御意」

博文は口が堅いので大丈夫だろう。
さてこれからが問題だ。

(どうやって、接点をつくろう)

「皇帝、あの衣装の礼がしたいと
 お茶に誘えばいいのではないの
 でしょうか」

「なっ」

浩然の考えを見透かしたかと思って
しまった。

「どうやって接点をつくろうか
 と考えているのでしょう」

完全に見透かされていた。

(恐ろしいやつだ)

浩然は心の中でそう思った。
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