イジワル外科医の熱愛ロマンス
「美奈ちゃん、目の保養だろうがなんだろうが、他の男に見惚れるようなら、大事な彼氏に言いつけるぞ」
それを聞いて、美奈ちゃんが更に慌てた。
「や、やめてくださ~い! 違う、違います! 見惚れたりしませんってば!」
半泣き状態で言い訳する美奈ちゃんを、教授や他のドクターたちもドッと声をあげて笑った。
きょとんとした顔で、話題についていけないのは主役の彼だけだ。
隣の席を陣取った女性ドクターが、彼に身を寄せて説明会しているのが、私の視界の端に映った。
「森居さんの彼って、脳外科の一色先生なのよ」
「一色先生? この間、前首相の脳腫瘍摘出手術を執刀された、脳外のスーパードクターじゃないですか。……へえ……」
彼は心底驚いたようにそう言って、美奈ちゃんにチラリと視線を向けてくる。
「しかも、かなりのイケメンですよね。俺なんか目の保養にしなくても、十分じゃないですか」
ちょっとからかうように口角を上げて笑われて、美奈ちゃんも真っ赤な顔で肩を竦めた。
「も~……みんな、わざわざ言いふらさなくても……」
そうは言うけど、美奈ちゃんと脳外科医局准教授の一色先生が恋人同士というのは、学内では周知の事実だ。
それを聞いて、美奈ちゃんが更に慌てた。
「や、やめてくださ~い! 違う、違います! 見惚れたりしませんってば!」
半泣き状態で言い訳する美奈ちゃんを、教授や他のドクターたちもドッと声をあげて笑った。
きょとんとした顔で、話題についていけないのは主役の彼だけだ。
隣の席を陣取った女性ドクターが、彼に身を寄せて説明会しているのが、私の視界の端に映った。
「森居さんの彼って、脳外科の一色先生なのよ」
「一色先生? この間、前首相の脳腫瘍摘出手術を執刀された、脳外のスーパードクターじゃないですか。……へえ……」
彼は心底驚いたようにそう言って、美奈ちゃんにチラリと視線を向けてくる。
「しかも、かなりのイケメンですよね。俺なんか目の保養にしなくても、十分じゃないですか」
ちょっとからかうように口角を上げて笑われて、美奈ちゃんも真っ赤な顔で肩を竦めた。
「も~……みんな、わざわざ言いふらさなくても……」
そうは言うけど、美奈ちゃんと脳外科医局准教授の一色先生が恋人同士というのは、学内では周知の事実だ。