イジワル外科医の熱愛ロマンス
この時間からゲームを始めて、日付が変わっても翔君との恋愛に没頭してしまうことも多々ある。


でも、今日はこのまま寝てしまいたい。
とにかく、次に目が覚めた時、朝が来ていてくれたらいい。


「ふ、普段から私はそれほど宵っ張りではないので。今週は疲れたし、今日は今日で仕事帰りに新幹線で移動で、本当にへとへとなんです。先に休ませてもらいま……」


身体を丸めて小さくなりながら、先に休む理由を説明した。
けれど、布団の向こう側の祐にはモゴモゴとしか聞こえなかったようだ。


「あ? 悪い。全然聞こえん」


祐の声はやけにはっきりとしていて、明瞭に聞こえる。
しかもすぐ近くから降ってくることに気付き、ハッとした瞬間……。


「えっ……! な、なにをするんですかっ!!」


まるで寝坊した子供を母親が起こす朝の図のように、勢いよく布団を剥ぎ取られた。
途端に、天井から降りてくるライトの眩しさを感じる。
一瞬目を眩ませてから、私は祐を見上げた。


祐は先ほどと同じバスローブ姿で、腕組みをしてベッドサイドで仁王立ちしている。
ジーッと音が出るような視線を注がれて、私はガバッと身を起こした。


「いきなり布団を剥ぐなんて、なんて乱暴な……!」
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