イジワル外科医の熱愛ロマンス
「はは……。なんだよ、まったく」
困ったような、呆れたような。
なんとも複雑な感情がこもった笑い声をあげて、祐は私の目の前でがっくりとこうべを垂れた。
「俺たち、婚約までしてたのに。昔両想いだったことも知らずに。……はああ」
ボヤくような、そして深く悔やむような祐の言葉に、私の胸もきゅんと疼いた。
「ほんと。こんなの、すごい今更ですね……」
なぜだろう。
なんだかとても切ない。
鼻の奥の方がツンとしてきて、笑いたい気持ちは消え去った。
目を伏せ唇を震わせる私に、祐は首を横に振った。
「今更じゃない」
「……え?」
「最初から嫌われてたわけじゃないなら、俺にもまだ挽回の余地はあるだろ?」
そう言って、祐は顎を掴んでいた手を離し、私の頬をそっと撫でた。
その仕草にドキッとしながら、目線を上げる。
私が見つめるのを確認して、彼はニヤッと強気な笑みを浮かべた。
「雫。俺は今でもお前が好きだ。お前にもう一度、俺を好きにさせてみせる」
「っ、祐……」
一度跳ね上がった鼓動が、祐の一言で再び加速度を増す。
「前にも言った。お前の身も心も、絶対落としてやる」
フッと細めた目で、祐が私を射貫く。
困ったような、呆れたような。
なんとも複雑な感情がこもった笑い声をあげて、祐は私の目の前でがっくりとこうべを垂れた。
「俺たち、婚約までしてたのに。昔両想いだったことも知らずに。……はああ」
ボヤくような、そして深く悔やむような祐の言葉に、私の胸もきゅんと疼いた。
「ほんと。こんなの、すごい今更ですね……」
なぜだろう。
なんだかとても切ない。
鼻の奥の方がツンとしてきて、笑いたい気持ちは消え去った。
目を伏せ唇を震わせる私に、祐は首を横に振った。
「今更じゃない」
「……え?」
「最初から嫌われてたわけじゃないなら、俺にもまだ挽回の余地はあるだろ?」
そう言って、祐は顎を掴んでいた手を離し、私の頬をそっと撫でた。
その仕草にドキッとしながら、目線を上げる。
私が見つめるのを確認して、彼はニヤッと強気な笑みを浮かべた。
「雫。俺は今でもお前が好きだ。お前にもう一度、俺を好きにさせてみせる」
「っ、祐……」
一度跳ね上がった鼓動が、祐の一言で再び加速度を増す。
「前にも言った。お前の身も心も、絶対落としてやる」
フッと細めた目で、祐が私を射貫く。