イジワル外科医の熱愛ロマンス
「……っ」
思い出したくもない記憶が蘇りそうになり、私は勢いよく身体を起こした。
その途端、床に放り出したバッグから、小さなアラーム音が聞こえてくる。
「ん?」
一瞬、なんのアラームだったっけ?と考えて、すぐにハッと思い出す。
私は反射的にベッドから飛び降りた。
バッグの中を漁り、音を奏でるスマホを取り出す。
画面に表示された時刻は、午後九時五十分――。
「よ、よかった、アラーム設定しておいて……!」
これがなかったら、きっと忘れていただろう。
自画自賛の独り言を吐きながら、床にペタンと正座して、すぐにアプリを起動させる。
数年前から私がハマっている恋愛ゲームだ。
今のアラームは、そのゲーム内で不定期に行われる、フィーバータイムというイベントの開始時間を設定しておいたもの。
このフィーバータイムでは、ストーリーを進める上で必要になるアイテムを購入できるコインを、大量ゲットできる。
攻略対象のヒーローとの早期恋愛成就の為には、絶対に逃してはいけないイベントなのだ。
今日は歓迎会に行くことになってしまったから諦めていたけど、よかった、間に合って――。
ログインすると、ゲームのトップ画面が展開される。
スマホの画面に映し出されるのは、それぞれ違うタイプの煌びやかなイケメン五人。
思い出したくもない記憶が蘇りそうになり、私は勢いよく身体を起こした。
その途端、床に放り出したバッグから、小さなアラーム音が聞こえてくる。
「ん?」
一瞬、なんのアラームだったっけ?と考えて、すぐにハッと思い出す。
私は反射的にベッドから飛び降りた。
バッグの中を漁り、音を奏でるスマホを取り出す。
画面に表示された時刻は、午後九時五十分――。
「よ、よかった、アラーム設定しておいて……!」
これがなかったら、きっと忘れていただろう。
自画自賛の独り言を吐きながら、床にペタンと正座して、すぐにアプリを起動させる。
数年前から私がハマっている恋愛ゲームだ。
今のアラームは、そのゲーム内で不定期に行われる、フィーバータイムというイベントの開始時間を設定しておいたもの。
このフィーバータイムでは、ストーリーを進める上で必要になるアイテムを購入できるコインを、大量ゲットできる。
攻略対象のヒーローとの早期恋愛成就の為には、絶対に逃してはいけないイベントなのだ。
今日は歓迎会に行くことになってしまったから諦めていたけど、よかった、間に合って――。
ログインすると、ゲームのトップ画面が展開される。
スマホの画面に映し出されるのは、それぞれ違うタイプの煌びやかなイケメン五人。