好きの重さ
小野寺は私の横にある 大量の書類をペラペラとめくりながら、そんな事を聞いた。
「ん〜、いつかな。小野寺は忙しいだろうし 空いてる時に誘ってよ。」
「じゃあ今日がいい。」
パソコンの音と小野寺の声が社内に響く。
「今日は無理。これ何時に終わるか分かんないし、終わってからだと終電ないし
今日はどうせ会社に泊まるつもりだから。」
手は止めずに、言う。
今が8時半。1時に終わればいいってほどの量だ。