好きの重さ
小野寺
お風呂からあがると、小野寺もどうやらシャワーを浴びていたらしい。
言い忘れていたけど、この家には風呂場がなぜか2個もついているのだ。
小野寺は濡れた髪をクシャクシャと吹きながら、リビングに近づき、私に気づく。
「先、飲んでてよかったのに。」
上の洋服を、小野寺はいつも履きたがらない。
腹筋は割れていて、見応えたっぷり。
何より見慣れたので私ももう何も言わなくなっている。
「私も今あがったとこなの。」
でも何だろう。久々だからかな。
何かドキドキしてる。そんな気がする。