好きの重さ
「いや、残業して帰ろうと思ったら
秘書課に電気付いてたから、どーせお前だろうと思ってさ!
ほら手伝ってやるから、いったん飯食おうぜ。」
小野寺は大きいコンビニの袋から、おにぎりやパン、お惣菜を出し始めた。
「この会社のエースに、こんな雑務やらせるわけにはいかないわ。
でも夜食は付き合ってもらった方が、息抜きになるかも。」
何だろう喋ってないこの1年で、雰囲気がすごく大人になったようにも感じる。
「お前、俺が事務作業できないとでも思ってんのか?
いいから手伝わせろって。遠慮すんなよ。」
遠慮なんかしてないわ。
この男が事務作業できないなんても思ってない。