炭酸アンチヒーロー
「わ……あっついなあ」
ローファーを履いて生徒玄関から外へ出ると、思いのほか強い日差しが肌を刺したことに驚く。
水色に澄んだ空を見上げながら目を細め、無意識にひとりごとを漏らした。
やわらかく風が吹いているのが幸いだ。じゃなかったら、もっとこの暑さにうんざりしてたかも。
私はひとつ息をついて、校門に向かい歩き出す。
スマホの画面を確認してみたら、今の時刻は16時10分。
いつもなら飽きることなく沙頼や佳柄たちと教室に残っておしゃべりしたり、もしくはすぐに学校を出て遊んでいる頃だ。
だけど今日は掃除当番の後友達と少ししゃべっただけで、遅くもなく早くもなく、なんとなく中途半端な時間になってしまった。
しかも同じ方向の友達はそれぞれ予定があるらしくて、めずらしくひとりの帰り道だ。
普段必ずと言っていいほど誰かしらと話しながら帰っているせいか、いざひとりで帰るとなるとちょっぴりさみしい。
……すごいなあ。きっと暑くて大変だろうに、部活やってる人たちがんばってる。
話をする相手がいないと、まわりの景色や音に敏感になるのかな。こうして歩いていると外でやる部活の人たちのかけ声や、テニスのボールを打つ音なんかもよく聞こえてくる。
まさに青春、って感じだ。こういう雰囲気、好きだな。
ローファーを履いて生徒玄関から外へ出ると、思いのほか強い日差しが肌を刺したことに驚く。
水色に澄んだ空を見上げながら目を細め、無意識にひとりごとを漏らした。
やわらかく風が吹いているのが幸いだ。じゃなかったら、もっとこの暑さにうんざりしてたかも。
私はひとつ息をついて、校門に向かい歩き出す。
スマホの画面を確認してみたら、今の時刻は16時10分。
いつもなら飽きることなく沙頼や佳柄たちと教室に残っておしゃべりしたり、もしくはすぐに学校を出て遊んでいる頃だ。
だけど今日は掃除当番の後友達と少ししゃべっただけで、遅くもなく早くもなく、なんとなく中途半端な時間になってしまった。
しかも同じ方向の友達はそれぞれ予定があるらしくて、めずらしくひとりの帰り道だ。
普段必ずと言っていいほど誰かしらと話しながら帰っているせいか、いざひとりで帰るとなるとちょっぴりさみしい。
……すごいなあ。きっと暑くて大変だろうに、部活やってる人たちがんばってる。
話をする相手がいないと、まわりの景色や音に敏感になるのかな。こうして歩いていると外でやる部活の人たちのかけ声や、テニスのボールを打つ音なんかもよく聞こえてくる。
まさに青春、って感じだ。こういう雰囲気、好きだな。