炭酸アンチヒーロー
「辻、やっぱ告白だった?」
教室に戻って最初に声をかけてきたのは、同じクラスでそれなりに仲のいい渋川(しぶかわ)だった。
下世話にニヤニヤと笑う顔を見て、無言のままその頭を片手でガシッとわし掴みにする。
「うおッ?! なんだよ辻?!」
「……いや、なんとなく?」
「俺に訊くなよ!!」
そう鋭くつっこまれてから、パッと手を放す。
渋川は椅子に座ったまま自分の頭を両手で押さえ、恨めしそうにこちらを見上げてきた。
「んだよテメー、野球部でキャッチャーとかやってるからってそこそこモテやがって」
「あー、俺今渋川が彼女いない理由なんとなくわかったわ」
「俺もー」
「なー」
「そこ!! シャラップ!!」
少し離れた場所からちゃっかり俺たちの会話に混じってきた奴らにも、渋川はつっこみを飛ばす。
相変わらず忙しい奴だ。俺もそのまま、手近な椅子に腰を下ろした。
教室に戻って最初に声をかけてきたのは、同じクラスでそれなりに仲のいい渋川(しぶかわ)だった。
下世話にニヤニヤと笑う顔を見て、無言のままその頭を片手でガシッとわし掴みにする。
「うおッ?! なんだよ辻?!」
「……いや、なんとなく?」
「俺に訊くなよ!!」
そう鋭くつっこまれてから、パッと手を放す。
渋川は椅子に座ったまま自分の頭を両手で押さえ、恨めしそうにこちらを見上げてきた。
「んだよテメー、野球部でキャッチャーとかやってるからってそこそこモテやがって」
「あー、俺今渋川が彼女いない理由なんとなくわかったわ」
「俺もー」
「なー」
「そこ!! シャラップ!!」
少し離れた場所からちゃっかり俺たちの会話に混じってきた奴らにも、渋川はつっこみを飛ばす。
相変わらず忙しい奴だ。俺もそのまま、手近な椅子に腰を下ろした。