WANTED ~何故か隣国で指名手配されていたので、乗り込んでみました~ (平行世界)
寝室。
何故こんな所に……?
太陽の光が十分に入って来る明るい部屋だった。
レースのカーテンが開け放された窓から入る風に緩やかに靡いている。
その窓辺にはベッド。
「貴女の力を必要として呼んでいたのは、あの方です」
そこに沈み込むようにして眠っている青年。
「3年程前に突然倒れてからずっと眠ったまま、目を覚まさなくなりました」
「?」
それと自分はどう関係あるのだろう……?
まだ疑問だらけの思考でケーノサの説明に耳を傾ける。」
「1年ほど前に原因はまだ分からないものの、目覚めさせる手段、方法があることがわかりました」
静かな声で話す彼の表情は読めない。
「その方法を試すために、私たちは"アルカディア"を、貴女を探し始めました」
それから"アルカディア"探し始めたのだという。
それを知った臣下の貴族が手柄を立てようとして探し出しはじめ、賞金まで出すようになってしまっていた。
ずっと国内を探していたので見つからなかったのだ。
なんとかテニトラニスにいることを突き止めたのはここ最近。
「時間の都合もありましたので、無理矢理訪問くださいますよう、仕向けさせて頂きました」
でもあの破落戸共は関係ありませんからね、と一応の念押しをしての状況説明。
アルカディアはケーノサに促されて眠っている王子の元へ近付いて行く。
確かに顔色も普通に眠っているような感じで病気には見えなかった。
これで3年間も目が覚めないなんて信じられないくらい。
ベッドに沈み込む顔を見て、ふと。どこかで見たことのあるような気がしてきた。
そう、誰かに似ている。
誰だったかなぁ……
考え込むアルカディアの脳裏に、最近ずっと見ていた一人の顔が浮かんだ。
「あっ!?」
小声で叫んでしまった。
どこかでと思えば、自分をここまで来させた張本人。
この国に来たとたん姿を消した彼。
幼さはもう残っていない。
「……シ…ノ………?」
驚きと疑いが混ざったような複雑な口調。
「はい」
ケーノサははっきりと頷いた。
「カルマキル王の唯一の王子・シーフィラノ=カルマキル様です」
何故こんな所に……?
太陽の光が十分に入って来る明るい部屋だった。
レースのカーテンが開け放された窓から入る風に緩やかに靡いている。
その窓辺にはベッド。
「貴女の力を必要として呼んでいたのは、あの方です」
そこに沈み込むようにして眠っている青年。
「3年程前に突然倒れてからずっと眠ったまま、目を覚まさなくなりました」
「?」
それと自分はどう関係あるのだろう……?
まだ疑問だらけの思考でケーノサの説明に耳を傾ける。」
「1年ほど前に原因はまだ分からないものの、目覚めさせる手段、方法があることがわかりました」
静かな声で話す彼の表情は読めない。
「その方法を試すために、私たちは"アルカディア"を、貴女を探し始めました」
それから"アルカディア"探し始めたのだという。
それを知った臣下の貴族が手柄を立てようとして探し出しはじめ、賞金まで出すようになってしまっていた。
ずっと国内を探していたので見つからなかったのだ。
なんとかテニトラニスにいることを突き止めたのはここ最近。
「時間の都合もありましたので、無理矢理訪問くださいますよう、仕向けさせて頂きました」
でもあの破落戸共は関係ありませんからね、と一応の念押しをしての状況説明。
アルカディアはケーノサに促されて眠っている王子の元へ近付いて行く。
確かに顔色も普通に眠っているような感じで病気には見えなかった。
これで3年間も目が覚めないなんて信じられないくらい。
ベッドに沈み込む顔を見て、ふと。どこかで見たことのあるような気がしてきた。
そう、誰かに似ている。
誰だったかなぁ……
考え込むアルカディアの脳裏に、最近ずっと見ていた一人の顔が浮かんだ。
「あっ!?」
小声で叫んでしまった。
どこかでと思えば、自分をここまで来させた張本人。
この国に来たとたん姿を消した彼。
幼さはもう残っていない。
「……シ…ノ………?」
驚きと疑いが混ざったような複雑な口調。
「はい」
ケーノサははっきりと頷いた。
「カルマキル王の唯一の王子・シーフィラノ=カルマキル様です」