虹色キャンバス
普段、買い物をする通りをすり抜けて、奥にある場所を目指した。

もちろん、そこに踏み入るのは初めてだった。


駅前の、きらびやかなネオン街とは全く別の世界がそこにはあった。


ようやく暮れかけてきた空にホテルの看板だけが怪しく灯っていた。


ラブホテルだけでも、ゆうに50近くはあった。


何かの雑誌で読んだことがある。


『彼女を初めて連れて行くなら


多少値段は高くても綺麗なホテルを選べ』と。

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