虹色キャンバス
「ひょえ~、すごいな」

村上が後部座席の窓から外を見ながら言った。


車は大きな石造りの門をくぐり、敷地内に入った。


まるで観光名所にある城の城壁のようだった。


白い砂利石が敷き詰められた道の両側には綺麗に選定された小さな松の木が何本も並んでいる。

その道を車はゆっくりと進んだ。

「ねぇねぇ、すごいお庭」

安西が僕の肩をたたいて指をさした。

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