虹色キャンバス
先輩はようやく僕を部屋の中に入れてくれた。

部屋は4畳半しかない狭い部屋だった。


「座る場所もないね」


先輩は足で画材を押しのけると

一人分の座る場所を作った。


「君はお客さんだから、畳のほうがいいでしょ」

そう言うと、先輩はスチール製の丸椅子を玄関のところに置いて、こちら向きに座った。

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