虹色キャンバス
それから一週間ほどした油絵の授業で


僕と山崎の対立は決定的なものになった。



「佐久間。お前の描き方は一昔前のやり方だ」


「でも、僕はこの方が好きなんです」


「うーん。そんな古臭い描き方、現代美術では相手にされんぞ」


「みんながみんな同じような絵を描いたって、つまらないじゃないですか」


「相手にされないものを描いて何の意味があるんだ?」

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