白のアリア
「私は第一王女だったけど、母親は平民で
いつも妹姫のリディアとは差別されてたわ」

 気がつくとアリアとクルスはベッドの腰掛けて
アリアの昔話をしていた。

 アリアの母は欲のない人だった。せっかく側室という願えば色んな物が手に入る立場にいるのに
何も欲しがらなかった。
 でもアリアはそんな母が理解出来なかった。妹姫のリディアが新しいドレスを作ってもらうと、自分も欲しいと泣き。父王は仕方ないねとアリアにもあてがった。

王は欲のない母を一番に愛した。だからアリアはその王が亡くなるまで、自分の母が身分の低い事を気にもせずに
のびのびと育った。

 しかし、秋から冬に移り変わりつつある夜
父王は亡くなった。
< 21 / 53 >

この作品をシェア

pagetop