白のアリア
 なんかいい匂いがする……。
 そうアリアが思った時には、アリアの意識は消えてしまっていた。
 
 倒れたアリアをその侍女は優しく抱きとめた。

「本当に素直な方……」

 アリアが姿を消した事は、すぐに城中に知れ渡った。最初はアリアが気まぐれに姿を消したのかだろうか……と思ったのだが
いつまでも見つからないアリアに、何か良からぬ事が起こったのだと、皆は青ざめる。

 手を尽くしてアリアの捜索が続けられたその夜更け、一通の手紙がアルバートとクルス宛に届いた。

 その宛名を見て2人は顔を曇らせた。
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