間違った恋
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ピピピと朝を告げるスマホのアラームに布団に入って寝ていた私は眉間に皺を寄せて手探りでスマホを探す。
枕の横に置いていたスマホを手に取ると時間を確認する。
午前8時。
ボサボサの頭に化粧をしていないせいで青白い顔。
そしてなによりー…
「うわ…ぶっさいく」
瞼が腫れぼったくて視界が全然クリアじゃない。
それもそのはず。
昨日の夜、バイトでストレスが溜まり過ぎてついに爆発しちゃった私は家に帰り速攻大泣きしたのだから。
毎日毎日長時間勤務して、次の日学校でも日が変わってから家に帰る日々を過ごしていたらストレスも溜まる筈だわ。
でももうそれも昨日で終わり。
昨日でそのブラックなバイトを辞めてやった。
清々しい気持ちで今日のどんよりした曇りでも私の中ではピッカピカの晴れに思えてきた。