間違った恋
「もしもし?」
受信ボタンを押して耳にスマホを当てると、
『もしもーし!リカコだけど。今日の2限休講になったらしいよー!!』
少し甲高い声のリカコが2限は休講になったとわざわざ知らせてくれた。
「マジで?なら今日授業ないじゃん」
水曜日は2限だけ受けたら他には授業がないので寝るか遊ぶかバイト行くかの3択しかない。
『ならさーこれから買い物行こうよー!』
「やだよ、リカコの買い物長いんだもん」
そう何を隠そうリカコと買い物に行ったらショッピングモールの服屋を片っ端から制覇しないと気がすまないらいしリカコに付き合わされる私は毎回クタクタになるのだ。
『今回は目当ての服屋行ったら終わりなの!それに沙耶昨日バイト辞めたんでしょ?夜はクラブ行くよ!!』
それはもう決定されているかのような言い方のリカコに呆れ気味にいいよ。とだけ伝えると私の家に向かっていると言って電話を切られた。