間違った恋

…仕事が出来るチャラ男イケメン。

「じゃあ明後日学校終わりにこの事務所来てくれる?あ、道わかる?」

「すみません…」

一回来たくらいじゃ、しかも道くらいし。

わかるわけないじゃん?

「地図書くからちょっと待ってて」

なんと親切なイケメンなのでしょう。

真っ白な紙に私の学校からここまでの地図を書いて渡してくれたイケメン。

「あ、ここでは若頭の事は若か頭って呼ばなきゃいけないんだけど…まあ沙耶ちゃんは若でいっか」

「ああ」

若…か。

なんか私もヤクザの仲間入りしたみたいじゃん。

「俺の事は遊佐って呼んで」

「…遊佐さん」

イケメンもとい遊佐さんは何とも眩しい笑顔で手を握ってきた。

「俺とホテル行く?」

「行きません」

ああ、わかったぞ。

遊佐さんは根っからの女たらしなんだ。

しかも重度とみた。

「友達と一緒に送るからちょっと待ってて」

送ってくれるらしい遊佐さんは車庫に入っている車を取りに行ってくれた。

「おい」

お茶を啜りながらぼーっとしていると若から話しかけられた。
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