間違った恋
3
やって参りました!
バイト初日!!!!
服装自由で髪は暗めの茶色に染めて意気込みはバッチリ。
学校が終わるのが夕方の16時過ぎ。
歩いていける距離ではあるのだが少々遠いので向こうに着くのは17時くらいになりそうかな。
「本当に行くの沙耶ー」
「面接もしちゃったし稼がなきゃお金ヤバイんだってば」
私がバイトに行こうとすると止めてくるリカコ。
どうやらヤクザの巣窟に私を行かせるのが不安らしい。
「大丈夫だって!ほらリカコもバイトあるでしょ?」
「うー…でも」
渋るリカコを何とか説得して私は早足で学校から出て事務所への道のりを歩いた。
ってかリカコもバイトあるんだから私のことより自分の心配しなって。
リカコは高校時代から小さなカフェでバイトをしている。
まあもうベテランだよね。
私はコロコロ変えちゃってるから同じところに一年以上居たことないし。
そういう面ではリカコの事リスペクトしてるかも。
さあて、気合い入れてバイト行くかー。
テクテクと歩きながら遊佐さんに描いてもらった地図を見ながら歩くこと20分。
一昨日見たビルが建っていて、入り口付近には厳ついお兄さんが仁王立ちしていた。