イケメン部 〜桐神時雨 Side〜
「すみません。まさか雨が降るだなんて知らなかったので…」



お母さんは少し心配症なんだ。

僕はタオルを受け取り、桜色の髪をくしゃくしゃっと擦った。



鏡に映る自分の姿ーーー




……あぁ、これじゃあダメだ




僕は幼い頃から過保護と言っていいほど両親から手厚い愛情を注がれていた。

まるで女子のように育てられーーー


友達からは女子みたいと言われ続けーーー




それがずっと、僕の心を痛めてつけていた



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