【完】俺がずっと、そばにいる。
「……っ。そう、かな……?」
涙目で問いかける私に、りっくんが優しく微笑む。
「うん。絶対にお前の幸せ、願ってると思うよ」
そんなふうに言われたらもう、泣くしかなかった。
涙がまたどんどんあふれだして、ぽろぽろとこぼれ落ちてくる。
「っ、うん……。そうだね。ありがとうっ……」
再び泣きじゃくりはじめた私の頭を、りっくんがポンポンと撫でてくれる。
りっくんの言うとおり、涼ちゃんなら確かにそう思うだろうって思った。
もし彼が天国から私のことを見ていているなら、こんなに泣いてばかりじゃきっと悲しむよね。
私が笑顔でいたら、涼ちゃんも喜んでくれるのかな。
忘れよう、乗り越えようと必死でもがいていたけれど、りっくんが忘れなくていいって言ってくれて、少しだけ気持ちが楽になった。
ありがとう。本当に。
りっくんがいてくれてよかった。
なんだか私、少しだけ、前に進めそうな気がするよ……。
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