【完】俺がずっと、そばにいる。

入口から中に入って最初にあったのは、海の生き物に直接触れるという、サンゴ礁の浅瀬を再現した水槽だった。


覗くと中にはいろんな色や形をしたヒトデやナマコなどの生物がいて、みんな手を突っ込んでその感触を確かめているみたい。


よく見ると小さな魚も泳いでいる。


「うわ~っ、すごい。ヒトデがいっぱい!」


「すげぇ。どれも意外とデカいな」


「ねぇりっくん、触ってみようよ!」


私もさっそくその生き物たちに触れてみることに。


羽織っていたシャツを袖まくりして、水の中に手をつける。


最初に触ったのは、マンジュウヒトデという大きな石みたいなヒトデだった。


「うわっ、結構硬いね。石触ってるみたい」


私が触ると続けてりっくんも触る。


「ほんとだ。硬い」


「あんまり動かないんだね。あ、こっちのヒトデは青いよ!可愛い~」


こんなふうに海の生き物に直接触るなんてめったにできないことなので、テンションが上がってしまう。


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