【完】俺がずっと、そばにいる。
私が不思議そうな顔でりっくんを見上げると、少し照れくさそうな表情をする彼。
「なんかお前言ってただろ、水族館で。人魚に憧れてたみたいなこと。だから、そういうの好きかと思ったんだよ」
……ウソ。なにそれ。だから、わざわざこれを私に?
どうしよう。感激なんだけど。
「うん、大好きっ!超嬉しい!!」
満面の笑みでそう告げたら、りっくんの顔がちょっと赤くなった。
「……どういたしまして」
あっ。でもちょっと待って。私、りっくんにお土産買ったっけ?
やばい。家族と自分用のお土産しか買ってないかも。
「ごめんね、りっくん。私、お土産ほとんどお菓子とかばっかりで、何もプレゼントできるようなもの買ってない……」
何か自分も買えばよかったと思いつつ謝ったら、りっくんはそんな私を見て、くすっと笑った。
「いいよべつに。俺がお前にあげたいと思って勝手に買っただけだし」
「……っ」